富山県内の事業者様より、ゲームセンター営業に関する風営法のご相談をいただきました。
今回のご相談は、これから新たにゲームセンターを開業するという一般的なケースではありません。
ご相談者様は、すでにリサイクルショップを営業しておられ、その広い店内にUFOキャッチャー(クレーンゲーム)などのゲーム機を相当数設置しているとのことでした。
「ゲーム機の台数も増えてきたので、ゲームセンターとして風営法の許可を取ったほうがよいのではないか」というご相談です。
一見すると、風俗営業許可の申請書類を作成すればよい案件にも思えます。
しかし、所在地を確認してみると、大きな問題がありました。
所在地は「第一種低層住居専用地域」
お話を詳しく伺ったところ、店舗所在地の用途地域は第一種低層住居専用地域とのことでした。
ここが今回の案件における非常に重要なポイントです。
ゲームセンター等は、風営法上の「5号営業」に該当する可能性があります。
風営法では、スロットマシン、テレビゲーム機その他一定の遊技設備を備え、客に遊技をさせる営業を「ゲームセンター等営業」として規制しています。
ゲームセンター等は、一般的な小売店とは異なり、営業できる地域や営業所の構造設備などについて厳格な規制を受けます。
そのため、「ゲーム機がたくさん置いてあるから、とりあえず風営法の許可を申請しましょう」という単純な処理をすることはできません。
まず、その場所でそもそも風俗営業を営むことが可能なのかを検討する必要があります。
第一種低層住居専用地域は、良好な低層住宅の住環境を保護することを目的として定められた用途地域です。
富山市も、用途地域によって建築できる建物の用途等が制限されるため、事前に土地にかかる規制を確認する必要があると案内しています。
したがって今回の案件では、風営法だけを見て判断してはいけないということになります。
「許可を取れるか」ではなく「現在の営業が何に該当するのか」から検討
当事務所では、ご相談を受けて直ちに許可申請へ進むのではなく、まず現在の営業実態を詳細に確認することから始めました。
ゲーム機が置いてあるという事実だけで、一律に店舗全体がゲームセンターになるわけではありません。
一方で、名称だけを「リサイクルショップ」としていても、実態としてゲームセンター等営業に該当するのであれば、当然ながら風営法上の問題が生じます。
重要なのは、看板や店舗名称ではなく、実際にどのような営業を行っているかです。
警察庁の解釈運用基準においても、他の営業にゲーム設備が併設される場合について、遊技設備が設置されている部分の規模や営業実態等を踏まえて風営法上の取扱いを判断する考え方が示されています。
「風営法」「用途地域」「建築基準法」を切り離して考えない
今回のような案件で特に注意しなければならないのが、風営法上の問題が解決すれば、それですべて適法になるわけではないという点です。
例えば、営業形態を検討した結果、風営法上の5号営業に該当しない形態に整理できたとしても、それだけで建築基準法上の用途の問題まで自動的に解消されるわけではありません。
反対に、建物が以前から店舗として使用されていたからといって、現在予定している営業について風営法上の許可が当然に認められるわけでもありません。
申請書を作る前の「法的整理」が行政書士の重要な仕事です
今回、当事務所では、店舗の状況、ゲーム機の設置状況、営業形態、用途地域その他の条件を一つずつ確認し、関係法令、行政上の取扱い等を照らし合わせながら、どのような形であれば適法かつ現実的に営業を継続できるのかを具体的に検討しました。
単に、「第一種低層住居専用地域なので無理です」と回答して終わるのではありません。
もちろん、法律上できないものを無理に許可させることはできません。
しかし、現在の事業内容を正確に把握し、
どの行為が規制対象なのか。
どこを変更すれば問題を解消できる可能性があるのか。
風俗営業許可という方法以外に適法な営業形態を構築できないか。
を緻密に検討することはできます。
今回も、関係法令と現在の営業実態を突き合わせながら、一つずつ問題点を整理し、事業者様と協議を重ね、現実的かつ適法な解決方法へと導くことができました。
許認可業務は、申請書を提出することだけが行政書士の仕事ではありません。
むしろ難しい案件ほど、
「そもそも申請すべき案件なのか」
「その場所で許可を取得できるのか」
「現在の営業をどのように整理すべきなのか」
という申請前の判断が非常に重要になります。
リサイクルショップ・商業施設へのゲーム機設置もご相談ください
近年は、ゲームセンターだけでなく、リサイクルショップ、ショッピング施設、物販店、飲食店などの一角にUFOキャッチャーやゲーム機を設置するケースも珍しくありません。
しかし、ゲーム機の種類、設置台数、設置面積、店舗全体との関係、営業方法などによっては、風営法上のゲームセンター等営業に該当する可能性があります。
また、風俗営業許可を取得する場合には、用途地域だけでなく、周辺施設との位置関係、営業所の構造設備その他さまざまな要件について検討しなければなりません。
「すでにゲーム機を置いて営業しているが大丈夫だろうか」
「UFOキャッチャーを増設したい」
「リサイクルショップの一部をゲームコーナーにしたい」
「この場所でゲームセンターを開業できるか調べてほしい」
「警察に相談する前に専門家に確認したい」
このような場合は、ゲーム機を購入・増設したり店舗改装をしたりする前に、一度ご相談ください。
アール行政書士オフィスでは、風営法だけを見るのではなく、用途地域、店舗の営業実態、施設の状況、関係法令まで具体的かつ緻密に検討し、事業者様にとって適法かつ現実的な解決方法をご提案いたします。
富山県でゲームセンター等の風俗営業許可、UFOキャッチャー・ゲーム機の設置、既存店舗へのゲームコーナー併設などでお困りの事業者様は、アール行政書士オフィスまでお気軽にご相談ください。
※風営法上の該当性や営業可能地域等は、営業内容、所在地、店舗構造、遊技設備等によって個別に判断されます。本記事は一般的な情報及び当事務所の取扱事例を紹介するもので、個別案件について一律に許可不要又は営業可能であることを示すものではありません。

経験豊富な地元富山の行政書士が、あなたの暮らしの相談・ビジネスの相談
お客様に合わせた解決方法を見出します。
終活相談・成年後見人から申請書類・申請の手続きなどでお困りの方はお気軽にご相談ください。